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■19年量産、車台・ノウハウ外販
拡大基調が続く電気自動車(EV)市場に新たな伏兵の登場だ。創業8年目のEVベンチャー、GLM(京都市左京区)で、同社は18日、スーパーカーEV「GLM G4」を2019年に量産化し、EV市場に本格参入すると発表した。同社は自社ブランドの開発・販売にとどまらず、EVの要となる基幹部品の外販という大手では考えられない事業モデルも構築して、市場での存在感を高める考え。
「全く新しいセグメントのスーパーカーだ」
同日、東京都内で開いたG4のお披露目会で、GLMの小間裕康社長は新型車の出来栄えに胸を張った。
G4は4人乗りのスーパーカー。高出力のモーターを搭載し、最高出力540馬力、最高時速250キロメートルを実現した。充電1回当たりの最大航続距離は400キロメートル。想定価格は4000万円と、イタリアの高級車フェラーリ並み。日本のほか、欧州や香港、中国などで売り出し累計1000台の販売を目指す。生産は、自社工場を持たないため日本と欧州メーカーに委託する。
GLMは10年4月、京大の研究プロジェクトを母体に発足した。出資者には、ソニー元会長の出井伸之氏やグリコ栄養食品元会長の江崎正道氏らが名を連ねる。15年10月には、国内のベンチャーで初めてEV量産化に成功しており、G4投入で市場の本格開拓に乗り出す。
国内最後発の自動車メーカーとなるGLMは、EVの開発・販売以外に他社が手掛けない新事業にも取り組む。開発したEVの“心臓部”となるフレームやシャシーなどの「車台」や、開発ノウハウを惜しみなく外販することだ。同社の車台や知見を使うことで、EVにノウハウのないメーカーでも独自の外装を施したEVの販売が可能になる。
既に中国やマレーシアなどの新興自動車メーカーが興味を示しており、設計や工程管理などの技術対価や部品販売益も、新車販売と並ぶ収益源に育成する。
日系大手自動車が「秘中の秘」として、確実に手掛けない車台外販という新事業に挑むGLM。その新事業展開の正否も、米国発のEVメーカー、テスラのように、世界市場で存在感を示せるかの鍵を握ることになる。(今井裕治)
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